お魚図鑑
かき (マガキ)
[標準和名]
マガキ[学名]
Crassostrea gigas[英名]
Giant pacific oyster
- 目カキ
- 科イタボガキ
- サイズ殻高10cm、殻長5cm
日本で食べられるかきは主に冬から初春が旬の「まがき」と、夏が旬の「いわがき」。店頭で見るものは、ほとんどが養殖の「まがき」です。
殻つきのものが風味が強いといわれますが、殻を開ける手間や、殻の廃棄のことを考えると、家庭料理用にはむき身を買い求めるのが合理的といえそうです。
外観
タマゴ型の形で、2枚貝の殻の表面は薄い板を重ねたようになっています。普通、岩など硬質の基盤に着生し、基盤に従って成長するため殻の形が一定せず、波の当たり具合などの環境によっても形が変化します。
生態
比較的塩分の低い環境を好み、河口部の地物に付着しています。まがきは雌雄異体ですが、性転換もします。卵巣も精巣も外見は同じようなので、すべて雄とおもわれ「牡蠣」と書かれたそうです。
- 主な産地宮城(石巻)、兵庫(相生)、岡山(日生)、広島(五日市)
買う・食べる
時期
10月から1月
鮮度・品質の見分け方
・身がふっくらとしてつやがあるもの
・身に傷や破れがないもの
・粒がそろって、ひだがはっきりとわかるもの
・殻付きの場合は、中が見えませんが、口がしっかり閉じているものが新鮮
味わい調理のポイント
・「生食用」「加熱用」の表記は、鮮度の差ではなく、処理の違い
・殺菌処理をほどこし、生で食べても中毒等の心配がないようにしたものが「生食用」となります。酢ガキなどを食べるならこちらを
・鍋物、カキフライ、かきご飯など、加熱して使う予定なら、うまみ成分が多い「加熱用」がおすすめです
栄養のポイント
・かきは「海のミルク」と呼ばれるほど栄養豊富
カロリー、タンパク質、脂質、糖質、ミネラルなど、主要な栄養素をバランスよく含み、牛乳に匹敵する栄養価があります
・目や肝臓の働きを助けるといわれるタウリンや、味覚障害を改善する亜鉛を豊富に含み、健康維持や食事療法に欠かせません
おまけの知識
西欧では月の名前に「R」がつく季節がカキの食べ頃といわれます。「Rがつく」とは、「November」「December」のように、英語の綴りが「R」で終わる冬の月のこと。
日本でも昔からまがきは「花見過ぎには食べない」ものでした。