お魚図鑑
まいわし (マイワシ)
[標準和名]
マイワシ[地方名]
ななつぼし[学名]
Sardinops melanostictus[英名]
Japanese sardine
- 目ニシン
- 科ニシン
- 属マイワシ
- サイズ全長30cm
かつては日本の漁獲量の半分〜3分の1を占めた大衆魚ですが、近年、獲れなくなり高級な魚に。
身体によい背青魚の代表格で食べ方のバリエーションも豊富
魚偏に「弱」の漢字の通り、傷むのが早く生臭みが強いので新鮮なものを買い求め、買ったその日に食べるようにしたいもの。
外観
体側に7つ前後、またはそれ以上の黒い斑点があります。
生態
日本の周辺海域に分布しています。沿岸から沖合いの表層を、大群をつくって遊泳し、春から夏にかけて北上、秋から冬には南下という季節的な回遊をします。植物プランクトンを主な餌とし、天敵は、イカ、アジ、サバ、カツオなど多岐にわたります。
- 漁獲法巻き網、定置網、地引き網
- 主な産地宮城(石巻)、千葉(銚子)、静岡(沼津)、三重(南島町)、和歌山(田辺)
買う・食べる
時期
6月から8月
鮮度・品質の見分け方
・身体が青く輝いている
・目に濁りがなく生き生きしている
・エラが鮮やかな紅色
・身に張りがあって固い
味わい調理のポイント
・包丁で頭を落とし、腹に切れ目を入れたら、手で開くのがおすすめ(小骨が多く包丁に残るので)
・ごく新鮮なものは刺身でも
・塩焼き、濃い味付けの煮付けなど定番の和食惣菜として
・骨ごとすりつぶしてつみれだんごやハンバーグにすればカルシウム豊富な健康食材に
栄養のポイント
・血液中の中性脂肪を低下させ、血管拡張の機能を持つEPAや、脳の働きを活性させるDHAが血合いの部分に豊富なため、身体全部を味わう調理方法がおすすめ
・細胞や神経の活性化を助けるビタミンB群、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも豊富
おまけの知識
ことわざ:鯛の尾より鰯の頭
=大きな集団の後尾にいるよりも、小さな集団の先頭となって活躍するのがよい
(似たことわざ:鶏口牛後)
平安時代、いわしは下賤なさかなとされ、貴族が食す習慣はなかったようですが、紫式部は好んで食べたと伝えられます。