お魚図鑑
するめいか (スルメイカ)
[標準和名]
スルメイカ[地方名]
まついか、むぎいか[学名]
Todarodes pacificus[英名]
Japanese Flying Squid
- 目ツツイカ
- 科アカイカ
- サイズ胴長30cm
日本で食べられるイカの中で最も漁獲量、消費量が多いのが「するめいか」。
干物のいかを指す「するめ」の多くが、このいかから作られます。
店頭には、生、冷凍(解凍)、一夜干しのものが並びます。塩辛や揚げ物惣菜の材料としても使われます。
外観
背側に黒い縦帯があり、ひれは菱形、眼はやりいか類と異なって、眼球が裸出しています。体色は透明色ですが、興奮時には全体的に赤褐色になります。
生態
北海道から九州南方まで生息しており、季節的に南北回遊を行っています。寿命は約1年で、外套長(胴の長さ)27cm程度にまで成長します。生まれる時期の異なる数種類の群があると考えられていますが九州地方から東シナ海にかけてが産卵場で、春から夏にかけて黒潮や対馬暖流にのって北上します。秋になると再び九州周辺へ向けて南下し、産卵後にその一生を終えます。
- 漁獲法追い込み漁、定置網漁、 夜間集魚灯をつけておびき寄せ、疑似餌を使って釣り上げる方法
- 主な産地北海道(檜山)、岩手(綾里)、新潟(柏崎)、石川(金沢)、長崎(対馬)
買う・食べる
時期
6月から11月
鮮度・品質の見分け方
・体色が濃い茶色から黒色のものが新鮮。時間とともに白→赤茶へと変化します
・胴に弾力があるもの、吸盤のイボイボがしっかりしているものが新鮮
・その体色のまま冷凍されるので、冷凍した時点の鮮度の目安となります
・皮をはいだ身は、新鮮なうちは透き通っており、時間とともに白くなっていきます
味わい調理のポイント
・生で、ゆでて、焼いて、煮て、揚げて…とさまざな料理に使え、味そのものはほとんどないため、あらゆる調味料に合わせることができます
・加熱することで、うまみがぐんと増し、いか本来の味が感じられるようになります
・ただし、火を通しすぎると身が固くなってしまうため、手早く仕上げるのがおいしさのコツ
・ワタもホイル焼きなどで食べることができ、酒の肴にぴったりです
栄養のポイント
・低脂肪、低カロリーで良質なタンパク質の宝庫です
・肝機能の働きをアップされるといわれるタウリンを多く含みます。体内に蓄積されたコレステロールと結びつき、体外への排泄をうながす働きもあります
・プリン体が多いので、痛風治療中の場合は注意したほうがいいでしょう
おまけの知識
初夏、麦の収穫の頃に出回る小型のするめいかは「麦いか」と呼ばれます。
若いため、身がやわらかく、甘味があっておいしいいかとして、通に人気の食材として出回ります。