お魚図鑑
くるまえび (クルマエビ)
[標準和名]
クルマエビ[地方名]
さいまき[学名]
Panaeus japonicus[英名]
Japanese tiger prawn
- 目エビ
- 科クルマエビ
- 属クルマエビ
- サイズ体長15〜20cm
日本人は世界一エビを食べる民族。食べているエビの多くは「くるまえび」です。
濃いえび茶色の縞模様が特徴で、ゆでると品のいい薄紅色に変わります。
江戸時代から各地の内湾で獲れましたが、昨今は激減。9割が養殖になりました。
地域により「まえび」、「まだらえび」、「ほんえび」などの呼び方があります。
クルマエビ科の仲間で、中国近海から輸入される「大正えび」なども、味が近く多用されますが、ゆでてもくるまえびのように美しい色にならないので、人気はいまひとつです。
外観
腹を丸めた時に、しま模様が車輪のように見え、黒いしまが斜めや横に入ります。体は細長い円筒形、脚は太く短く、生体の体色は青灰色か淡褐色です。
生態
西太平洋、インド洋、地中海南部の熱帯・温帯の沿岸域に広く分布しており、日本でも北海道南部以南で見られます。波が穏やかな内湾や汽水域の砂泥底に生息し、昼間は砂泥の中に浅くもぐって目だけを出して休み、夜になると海底近くで活動します。雑食性で、藻類や貝類、多毛類、小魚などを捕食します。
- 漁獲法刺し網、底曳き網
- 主な産地静岡(浜名湖)、鹿児島、沖縄(板馬)
買う・食べる
時期
8月から12月
鮮度・品質の見分け方
・身に透明感があり、しまっていて、からにびっしり詰まった印象のあるもの
・頭や尻尾が黒ずんでいないもの
味わい調理のポイント
・新鮮なものは刺身で、ぷりぷりした歯ごたえと甘みを味わいましょう
・過熱するとさらに甘みが増すので、手早く下処理して、ゆでる、あげるなどの調理を。上げるときは水分がたまっている尻尾の先を切り落とすのを忘れずに
・頭から傷みやすいので、保存の際は頭を落として下処理してから
栄養のポイント
・良質なタンパク質のかたまりで、脂肪分ほとんどなし
・かつては高コレステロールの食材の代表といわれていましたが、最新の研究成果で修正され、ヘルシー食材として改めて注目されるようになりました。
・瞳や肝機能に作用するタウリン、味覚に影響する亜鉛が豊富
・頭、殻も食べればカルシウム補強にGood!
・アレルギーのある人は注意を
おまけの知識
ことわざ:えびで鯛を釣る
安価なえびをエサに高価な鯛を釣り上げる、つまり、わずかな資本や労力で大きな利益を得ること