全国的に『富山県の名産』として名高いホタルイカですが、実は漁獲高で全国２位。 人気の秘訣は他県産と異なる特徴によるものですが、それは次の内どれでしょうか？

• 　①とれる個体がほぼ全てメス
  　②他県産とは異なる体の色をしている
  　③香りが濃い

雪解けの便りが聞こえ、日差しが春めき、水温の上昇とともに産卵の季節を迎える魚たち。そんな春の訪れを告げる魚「春告げ魚（はるつげうお）」のひとつがホタルイカです。

春の味覚ホタルイカは富山湾の名産として有名ですが、漁獲量は兵庫県が富山県を上回ることが多いです。ホタルイカの回遊は、富山湾や山陰沖でふ化した後北上し、日本海の中心部にある大和堆と呼ばれる場所で成長、産卵期に再び山陰沖へ南下するものが主流です。つまり、兵庫県と富山県でとれるホタルイカは同じなのですが、実際に採れるホタルイカの特徴は大きく異なります。一番大きな特徴は、富山湾でとれるホタルイカは「ほぼ全てがメス」ということ。ホタルイカは、日中は海の深いところで暮らしていますが、夜になるとメスだけが産卵のために浅い海に上がってきます。富山湾の漁は他県で行われる底曳網漁（海底で網を引く漁で、オスメス関係なく漁獲される）とは異なり、比較的浅瀬に網を設置して行う『定置網漁』であるため、産卵のために上がってきたまるまると太ったメスだけが網にかかるのだそうです。このことから、富山湾のホタルは特においしいと言われています。ということで、ととクイズの正解は①でした。

「3月に入って富山県のホタルイカ漁が解禁となり、兵庫県産で新物の釜炊きホタルイカに加えて、流通量が増えてきました！旬の味をお楽しみください」とマルイチ産商 長野支社鮮魚課の深谷さん。ホタルイカは内蔵ごと食べるイカなので栄養豊富。特にビタミンＡの含有量は魚介類の中でもトップクラスです。ビタミンＡには、目の健康を支える作用、粘膜や肌の健康を保つ作用、免疫力向上、感染症を予防する作用などがあります。小さいながら、おいしさも栄養も抜群のホタルイカをぜひお召し上がりください。

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