お魚をおいしく食べるコツ Konomi Hama's Fish recipes
File 029なるべくゴミを出さない魚料理のコツ
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エコにおいしく魚料理
魚を料理した後の生ゴミは腐敗が早く、臭いも不快。室内に保管しておいたら、1日で家中がいやな臭いになってしまった…なんて話も、よく聞きます。
「魚料理はゴミを出す前の日に」というのも、生活の知恵ですが、その前にできるだけゴミを出さない魚料理の工夫を考えてみましょう。捨てるところを極力減らして、エコロジー&ヘルシーな食生活にシフトしていきたいものです。 -
貧血予防、更年期の症状緩和に血合いを利用
カツオをはじめマグロ、ブリなど大型の背青魚は、血合いの部分が多いのが特徴ですね。血合いには独特なエグミがあって苦手という人が多いのですが、捨ててしまうにはあまりにもったいない栄養の宝庫です。
血合いはタンパク質を中心に、鉄、ビタミンA、ビタミンB群など、日常的に摂りにくい重要な栄養分を豊富に含んでいるのです。これらは貧血の防止、糖質の代謝を高めて脳の活動を活性化、スキンケアの補助などに欠かせないもの。ショウガをきかせて甘辛く煮付ける、にんにく焼きにするなどの工夫をして、ぜひ食べるようにしたいものです。 -
骨せんべいでカルシウムを摂取
骨がカルシウムの固まりであることは知ってはいても、いざ食べるとなるとむずかしいもの。大型の魚や鯛などの硬い骨は無理でも、アジやイワシなどの骨は、できるだけ食べるようにしたいものです。
三枚におろした骨の部分を海水と同じくらい(3%程度)の濃度の塩水で洗い、酒に浸してから乾燥させます。それをオープントースターなどでこんがりするまで焼き上げて、「骨せんべい」にすれば、コリコリおいしいおやつやおつまみに。
フードプロセッサーで粉砕し、炒りごまやおかかをまぶし、カルシウムたっぷりのふりかけにするのもいいですね。 -
皮が苦手な人はカリッと焼いて
魚の皮や、皮と身の間にはビタミンAやビタミンB群、ゼラチン質などが豊富に含まれます。皮にも味がある魚が多いので、好きな人にはこれがたまらないというわけですが、ちょっとぬるっとした食感が苦手という人も多いですね。
焼き魚を作る際、皮の部分がカリッとするまで焼くと、香ばしくなって食べやすさが増します。上等な塩をふって焼き上げれば、おいしさもアップ。ぜひお試しください。 -
ワタにもうまみが凝縮
体調を調節する働きのあるビタミン類やタウリンを豊富に含むワタの部分も、できれば工夫して食べたいものです。
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カツオの酒盗、アユなどのウルカ、イカの塩辛など、古くからの伝統食には、そうした知恵が息づいています。酒と醤油を垂らしてホイル焼きにするなど、気軽な工夫をあれこれ考えてみるのもたのしそうです。 -
DHAやゼラチン質が豊富な頭
中型〜大型の魚のほほ肉、目の回り、唇の肉など、プルプルした食感を持つ部分には、DHA、ゼラチン質、カルシウムが豊富です。脳の活性化、関節の動きの円滑化などによいとされる栄養素ですから、世代を問わず、積極的にいただきたいもの。
煮付けにすると、比較的抵抗なく味わえます。
北海道の三平汁、ひずなます、かぶと焼きなど、これも伝統料理においしく食べる工夫が生きています。 -
生ゴミ処理機→有機肥料で100%活用
どうしても調理しきれず、出てしまうゴミは、野菜くずなどほかの生ゴミと一緒に生ゴミ処理機で処理して、園芸用の有機肥料に。
単純に乾燥させるタイプの生ゴミ処理機なら、構造がシンプルなので小型で清音、しかも安価。カラカラに乾燥した生ゴミは土や腐葉土と混ぜて、花や野菜、ハーブなどの肥料として十分役に立ちます。ゴミを出さない循環型のライフスタイルを、無理なく楽しめそうですね。