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ホームお魚を知ろう>浜このみの「旬のととレシピ」&とと女の「おいしいよ!」
江戸時代、「深川めし」と呼ばれていたのは汁掛けのアサリご飯。木材の集散地深川あたりの常食で、仕事の合間にササッとかきこむ必要があったのでしょう。今回紹介する深川めしは、明治以降のもので、品のよいアサリの炊き込みご飯です。一番のポイントはアサリに火を通し過ぎないこと。ふっくら軟らかく仕上げたいですね。ショウガは味のポイントですから、必ず入れてください。

 土の中で冬ごもりをしていた虫たちが、春の暖かさを感じ、動き始める3月。海の中でもホタルイカやイイダコなど、小さな生き物たちが目立ち始めます。太古の昔から日本全国でたくさん採れるアサリも、今が出回り時期。日本の食卓で最もポピュラーな貝ともいえる旬のアサリを、思う存分楽しみましょう。
 アサリの調理に欠かせないのが、砂抜きの工程です。海水濃度と同じ3%の塩水に入れたアサリを、夏は2時間、活動が鈍る冬は3時間ほど浸け、砂を吐かせるのがセオリー。その時蜂蜜を少し加えると、うまみ成分のもとであるコハク酸が増え、おいしくなるといわれています。また、時間がない時には、45度〜50度のお湯の中に15分ほどアサリを浸けてください。熱さに驚いて苦しくなったアサリが、ギューっと水管を伸ばし、短時間で砂を吐き出します。
 パスタ、味噌汁、酒蒸しなど、主食・副食、和食・洋食を問わず、幅広い料理に使えるアサリ。江戸時代、質の良いアサリがたくさん採れた東京深川で、今もなお下町を中心に愛されている「深川めし」もおススメです。
 アサリの煮汁を加えて炊いたご飯に、ふっくらプリプリの身を交ぜて出来上がり。うま味たっぷりのご飯の上に、ねぎと焼きのりもプラス。この組み合わせを嫌がる日本人がいるでしょうか。箸をすすめながら「あっさりしてる?」などとボケ役を演じているツレの言葉を、こちらもあっさりスルーして、風味豊かな深川めしを堪能しました。
 みなさんも深川めしで、春の味、下町の味を試してみませんか。